2018年4月23日放送のNHKプロフェッショナルに岩田徹さんが出演されます。
岩田徹さんは、北海道の砂川市にある「いわた書店」の店長さんで、
「1万円選書サービス」を始めたことがきっかけで、
全国から本の注文が殺到し、注目されています!
このペーパーレスの時代に本の注文が殺到しているということは、
ただ単に1万円分の本を送っているわけではなさそうですね。
番組でも触れられると思いますが、
1万円選書が人気の理由や、
岩田徹さんの経歴や家族についても調べてみました!
岩田徹の出身や高校などのプロフィールは?
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年齢:66歳
出身:北海道美唄市
高校:函館ラサール高校
職業:「有限会社 いわた書店」代表取締役
前職:文具を扱う商社勤務
いわた書店は、
岩田徹さんの父が33歳(1958年)の時に、
美唄炭鉱の勤務を辞めて、砂川市の駅前で開店した本屋さんです。
炭鉱勤務だった父は岩田徹さんと岩田さんの妹の為に、
「幼稚園」や「めばえ」
などの児童学習雑誌を購買で買ってきてくれて、
それが嬉しくて岩田徹さんは声を上げて喜んでいたのだそうです。
そんな子供たちの様子をみて、先代の父は書店を立ち上げることにしたのだそうです。
子供たちの為に仕事を辞めて本屋さんを開店しただなんて
良いお父様ですね^^
岩田徹さんは、
函館ラサール高校を卒業後、
札幌の文具関係の商社に勤務していましたが、
23歳の時に父の書店を受け継いだそうです。
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当時は全国的に、
本を仕入れさえすれば売れる時代で、
ピーク時には、立ち読みの学生で店の奥まで進むのが大変なくらいだったそうです!
今では考えられないですね!
しかし、
大型店の進出や、
インターネットなど販売ルートの多様化、
そして1998年をピークに書店業界そのものの売り上げ減少により
町の小さな本屋は相次いで閉店してしまいます。
砂川市も例外ではなく、
新規店も次々と姿を変え、古書店やレンタルショップになってしまいました。
お店が出て来ては撤退して行ったようです。
出店戦争は累々たる廃業店の山を築き、
結局は町の本屋さんを滅ぼしつつありました。
岩田徹さんの友人も閉店に追い込まれていく中で、何とかしようとしますが、
炭鉱の町が近くて栄えていた砂川市も、
平成に入ってからの人口の減少により売上は下がる一方で、
何度も廃業の危機に遭ったそうです。
そしてついには体調を崩して入退院を繰り返してしまうことに・・・・。
このことが考え方を変えるきっかけになったそうで、
大型店と同じことをしても仕方がないので、
「売れる本」ではなく「自分が本当に売りたい本」にさらに重点を置き、
売り方を変えていきます。
そして、
岩田徹さんは、自身が厳選した良質の本を置くことに決めたそうです。
「やっぱり本を読んでもらいたいし、本屋さんに行くのは面白いよってことを皆にわかってもらいたいんです。
だから、たとえば5年、10年後に読んでも色褪せないだろうなっていう、
それくらい力のある本を一生懸命探しているんですよ。
自分の子どもにも、『ホレ、どう? 』って読ませてあげられるような。売れたはいいけど、
半年後に大型リサイクルショップの特価コーナーに積み上がっているような、どこの書店でも置いているような本を置いても仕方ないんですよ。本作りをしている人たちだって、
誰も燃やせるゴミを作っているわけじゃないんだから」
と語っています。
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現在書店に並ぶ書籍は、
出版社の間に「取次」と呼ばれる流通業者を介して店に販売を委託している場合がほとんどだそうで、
本が売れ残った場合は、取次に返品することができ、
この返品された割合を「返本率」というのだそうです。
近年では出版不況により、
平均で4割は返本されてしまうのですが、
いわた書店では自分で仕入れた本の98%は売っています!!
自分の目で見た確かな本、目立たないけど良質な本をしっかりと売ることによって、
本を創る作家さんや出版社もより良い本を創ろうと頑張るし、
良い本は売れるから本屋さんも頑張って売る。
根本的に出版業界が向上していく王道なルートですね^^
岩田徹さんは、本を売るプロフェッショナル!
利益の追求だけでは出来る事ではありませんね!
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岩田徹さんの一万円選書とは?
お店を立て直そうと、
筑紫哲也さんや立松和平さんなど、
有名な方を読んで講演会も開いていたという岩田徹さん。
しかし、一般大衆向けの講演なので、
中々人に響くような講演会にはならなかったといいます。
お店をいよいよ辞めようかとしていたころに、
友人から
「このお金で自分が読みたくなるような本を選んでほしい」
と頼まれたこともきっかけとなり、
「その人の人生はひとつしかないし、“その他大勢”じゃなく、
一度話を聞いてたった一人のために本を選ぶ」
という1万円選書のアイディアを思いついたのだそうです。
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年齢・家族構成・読書歴など、
人となりがわかるような簡単なアンケートに答えると、
一万円分でその人に合ったおすすめの本を
岩田さん自らが選んでくれるこのサービスは、
今では大人気で何と3000人待ちなのだそうです!
小さな町の廃業寸前だった本屋さんは劇的に本が売れるようになったそうです!
この時のことを、いわた徹さんの奥様は、
「本屋の神様はいた」と言ったそうです。
かつて廃業寸前まで追い込まれていた自分を救ったのは本であり、
もがきながら自分の出来る事を探し、
自分だからこその役割が見つかって今がある。という岩田徹さん。
そういう辛い経験の先にはきっと自分らしい場所が見えてくるということを、
自分を見失って苦しんでいる渦中の人に気づいて欲しいというのが
岩田さんの根底にあり、
1万円選書の中には、岩田徹さんからのお手紙が入っているそうです。
内容としては、このようなことが書かれているそうです。
「気づいていないかもしれないけれどあなたは沢山の愛情を受けてきたかけがえのない存在。まずはそんなあなたが出来る事をしていこう。そのうちにあなたにしか出来ないことが見つかるかもしれませんよ」
たった一冊の本で気持ちが突き動かされたり、
人生が変わることだってあることもあり、
岩田さんはずっと、本で人を幸せにすることができるはずだと信じて、
選書されているそうです。
1万円選書の申し込みは?
気になる一万円選書の注文(通販)方法ですが、
あまりにも注文が殺到してしまいとても対処が追い付かなくなってしまったようです。
岩田徹さんが一人で丁寧に選んでいますから、当然限界がありますね^^
ですので、
現在は年に数回の抽選方式をとっているそうです。
以前はメールかFAXで受け付けていましたが
今はメールのみで受け付けているそうです。
申し込みの際にはカルテと呼ばれる
最近読んだ本とその評価、職業やよく読む本等を記入するアンケートに答える必要があり、
その為申込可能年齢は高校生以上と定められています。
今年(平成30年)の最初の抽選会は終了していますが、
第二回抽選申込開始日は10月10日(火)と決まっていました。
日時 H30年 10月10(水)午前9時~12日(金)午後6時まで
抽選申し込み場所は、
いわた書店のHPに申し込みリンクが貼られるそうです。
岩田徹さんの年収は?
個人の書店の売り上げなので、
岩田徹さんにしか年収は分からないというのが実際のところなのですが、
インタビューの中で、
優秀な人材も、この業界からどんどんいなくなっちゃって。
給料は安いのね、仕方ないの儲かんないから。
とおっしゃっていました。
一般的に書店員の年収は240~260万程といわれており、
確かに高給ではないかもしれません。
それは本の販売利益が少ないことも関係しているようです。
雑誌・書籍が1冊売れた場合、その金額の70%は出版社の利益です。
残りの30%のうち、10%は取次と呼ばれる雑誌・書籍の流通を担う業者の取り分となり、
20%が書店の利益となることが一般的なのだそうです。
雑誌・書籍を実際に消費者に小売するのは書店ですが、
その利益のほとんどが出版社のものになってしまうのですね!
雑誌・書籍が売れなければまったくお金にならないところは、
他の小売業も同じなのですが、
書店の難しいところは商品の価格設定を自由にできず、
他店と価格による競争ができないので、
書店は大きな利益を出すことが難しく、そのため書店員の賃金も低めとなるようです。
1万円選書の評判は?
一万円選書、当選しました&届きました。本当に嬉しい。
久しぶりに自分のこと振り返ったり先のこと考えたり、カルテには墓場まで持っていくような事柄も記入しました。
私のために岩田さんが選んでくれた13冊に自分が何を感じるのかとても楽しみ。 #一万円選書 pic.twitter.com/i5R8uweLCy— 犬チョコレート (@hikari_slavedog) 2017年10月29日
いわたさんすごい…
本でカウンセリングしてるみたい✨#一万円選書— 毒吐眼は口ほどに (@4PeEhPNretIGNrk) 2016年9月13日
素敵な本がたくさん届いた📖
本屋さんに赴いて、その時何か感じるものがあった本をお迎えするというのがこれまでの多くの本との出逢い方。今回、誰かに引き合わせてもらうのも良いなと思った。これからじっくり味わいます#一万円選書— Arimi (@moi_ria) 2016年5月21日
いわた書店さんの一万円選書今日届きました〜〜〜! 包み紙の言葉もぐっと来たし、本も今2冊目読んでるんだけど面白くて夜更かししてしまいそう。ありがとうございます。#一万円選書 pic.twitter.com/Fb8Jiw7kI3
— さぼりっちver.RENTHEAD (@saborich_2014) 2017年8月7日
いわた書店の1万円選書。
手紙だけでも十分すぎるくらいの価値ある…!(本読む前から泣きそう)#いわた書店#一万円選書 pic.twitter.com/LkBKhd2eDC
— まほまほ📫🍶 (@y_ma4) 2017年2月26日
答えを探すために本を読むんじゃなく、すでに自分の中にある答えに対して、「これでよかったんだ」と思いたくて本を読む。的なこと仰っていたけど、本当に本当に、その通りだと心から思います。#クイズやさしいね #一万円選書 #読書
— キキ (@kikikimi4) 2016年9月13日
本といえば、今年の本屋大賞はこちらの本でしたね^^
鏡をくぐり抜けた先にあった不思議な古城を舞台に、
中学校で居場所をなくした少女、こころの成長する姿を描いた作品で、
読者に静かな感動を与える1冊と話題になりました!
まとめ
本に対する愛情が深く、
本を通じて人の役に立てると信じて本を選んでくださっているんですね!
選ぶ作業は本当に大変だと思いますが、
その人気ぶりからも評判は上々で、ますます需要がありそうですね!