油圧機器メーカーのKYBと子会社の
「カヤバシステムマシナリー」が
検査データを改ざんして、
基準を満たしていない
「ダンパー」と呼ばれる
免震・制振装置を全国986か所の建物に
納入していたことを公表しました。
986か所って相当な数なのですが、
その中の一カ所には東京都庁も含まれており、
214本もの不正ダンパーが納入されていたとのこと。
国交省は、震度7程度の揺れでも
倒壊するおそれはないとしていますが、
東京都内にはデータが改ざんされたと
疑われるものも含めてKYBなどの装置が
全国最多の250か所に納入されていているそうな・・・。
最近では森友問題で財務省が決裁文書の
改ざんが行われ、神戸製鋼でも品質データの
改ざんがなされていましたので、
国土交通省の発表でも
本当なのか、疑わしくなりますね。
日本は地震大国と言われます。
先月は北海道でも大きな地震が
起きたばかりですね。
検査データを改ざんして、
基準を満たしていない
「ダンパー」とは建物のどこなのか、
そして、その改ざんされたデータで建てられた
建物はどこなのか、気になるところです。
目次
KYB(旧カヤバ工業)とはどんな会社?
KYB株式会社は、
自動車部品
鉄道車両部品
航空機部品
建設機械部品
産業機械部品
特装車
建設機械
産業機械
免震装置
試験装置
及び各種油圧システム製品を
製造する日本の株式会社。
2005年10月1日より「KYB」ブランドを
通称社名とし、
2015年10月1日より商号も
カヤバ工業株式会社からKYB株式会社に変更。
トヨタ自動車
明治安田生命
日立建機
みずほ銀行
等が大株主で、
【代表取締役会長 兼 社長執行役員】
中島 康輔
【代表取締役副社長執行役員】
加藤 孝明
【売上高】
3,924億円(2017年度実績・連結)
1,994億円(2017年度実績・単独)
【従業員】
14,754名(2017年度・連結)
3,775名(2017年度・単独)
【所在地】
〒105-6111
東京都港区浜松町二丁目4番1号世界貿易センタービル11F
TEL.03-3435-3511 FAX.03-3436-675
KYB(旧カヤバ工業)の社長は?
代表取締役会長 兼 社長執行役員は
中島康輔氏。
中島 康輔氏のHPの挨拶では、
当社の製品は、今日も世界中の至るところで
地域の人々の暮らしを支え、
安心・安全・快適さを提供しています。
KYBグループを挙げて
「品質は経営の基盤である」というモノづくり
企業の原点に立ち返り、
品質への信頼を高めるべく「品質経営」を
社内外に宣言いたしました。https://www.kyb.co.jp/company/president.html
としていますが・・内情はちがったようです。
「ダンパー」とは建物のどこで使われるのか?
データの改ざんがあったのは、
「オイルダンパー」と呼ばれる部品。
KYBによると、
ビル免震用オイルダンパーとは、
地震の力を遮断し、揺れから建物を守ります.
輸送用機器の分野で培った油圧緩衝器技術を
活かし、地面から伝わる地震の力を遮断して揺れを
抑えます。ビル基礎部の積層ゴムなどと
組み合わせて使用します。
実際に画像で確認。
KYB 検査データ改ざん「都庁・大阪府町などにも同型設置」
免震・制振装置のメーカーが検査データを改ざんし、
国の基準などを満たしていない免震装置
「ダンパー」を全国の1000近い建物に設置していた。10/17 NHK pic.twitter.com/gqFgcc8s0o
— にこそく(市況民) (@nicosokufx) 2018年10月17日
何だかとっても大きくて
重要な部分な感じです・・・。
KYB、免震・制振ダンパーのデータを改ざん…不正986件 https://t.co/wz6NsBFu7c
不正改ざん事件は、所管官庁は癒着してるのか
『国土交通省は必要な対策を遂行するという姿勢に基づいて対応するよう指示』などと意味不明な事を…
だから犯罪撲滅できないのだろう…日本技術力の信用凋落#公明 #創価— curenai (@curenai22) 2018年10月17日
不適合品は、
2000年3月から2018年9月までに
出荷したもの。
なんと18年も!!
出荷先は986件で、
不適合の内容は、オイルダンパーの性能が
大臣や顧客認定で許容されている値よりも
大きいものについて
検査データを許容されている値に
書き換えて出荷していたそうですね。
しかも、
担当者が書き換えの方法を脈々と
引き継いでいたというからまた驚きです。
どうして書き換えたのか?
本来であれば製品を分解して調べるところを
担当者が時間を省くために
データを改ざんしたようです。
発覚のきっかけは、休憩中の
カヤバシステムマシナリーの
従業員同士の会話。
検査担当者から改ざんの話を聞いた
1人が上司に報告したのだそう。
KYBが両社の歴代担当者を聴取した結果、
オイルダンパーを作るようになった
2000年3月には改ざんが始まった可能性があるとのこと。
これまでに少なくとも計8人が改ざんを認め、
「納期に間に合わせるためだった」
「検査で不適合になれば、
部品を分解して再検査まで5時間前後かかる」
と8人は理由をこう述べているといいます。
時間を省くため・・・・18年間も?
安全が最優先ではないのでしょうか?
それとも、
そうしなければならないブラックな
事情があったのでしょうか?
基準に満たないダンパーが使用されている建物・場所は?
都庁でもすでに設置されている
214本のダンパーが基準に適合
していない疑いがあるということが
分かっています。
東京スカイツリーでも、揺れを抑えるための
システムにKYBのダンパーが225本
使われているということで、現在調査中。
また、神奈川県庁でもKYBの子会社の
ダンパーが、16本使われていることが
分かりました。
他にも、
長野市役所庁舎
大阪府庁本館
でも納入されており、
大都市を中心に全国的に
納入されているようです。
大手の会社だけに範囲も広いのでしょうね。
免震用のオイルダンパーの7割以上の出荷済の
約7550本で検査データ不正があったそうです。
現在調査中ですが、全容解明までに、
時間がかかるとのこと。